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香港がなかなか浮上する気配がありません

内部統制の仕組みを勉強中

私の住むシンガポールも随分景気がよくなってきたようで、街に出かけても雰囲気がなんとなく明るく感じます。それと比較して、シンガポールの良きライバルであるはずの香港がなかなか浮上する気配がありません。

そもそも香港は1980年代の慢性的な労働力不足、賃金上昇、地価高騰を契機として、製造拠点を隣接する広東省に移転を進めました。それ以降、広東省を製造拠点、香港を財務・部品調達・製品輸出・情報収集拠点として位置づける、補完体制を構築しました。

しかしながら、広東省の経済発展やサービス業の成長に伴い、香港に本社的機能を設置する必然性は薄れてくるでしょうから、今後両者の関係は補完的なものから、部分的に競合する部分を抱えていくものに変化していくと予想されます。

現に香港のサービス産業は97年までは急成長を遂げたものの98年以降、不動産バブルの崩壊、景気の低迷、デフレ等の影響を受け、拡大ペースは既にブレーキが掛かっています。

更に、香港と広東省の経済面での垣根が低くなることで、今後両地域のコスト格差を背景に、香港の財・サービス価格、住宅価格のみならず、人件費の面でもコスト調整圧力が強まる可能性があります。

現に香港の労働市場全体でみれば、弁護士・会計士などの専門職を除けば、管理職・事務職といった中間所得層の担い手に相当する層は減少傾向にあり、代わってサービス業や非熟練業務などの低所得層が増加する傾向を見せています。

また、6月16日付The Daily NNA シンガポール版によると、シンガポールの食品会社のセレポス・パシフィックがアジア6カ国を対象に行った調査によると、社会や先行きにストレスを感じる人の割合が香港で最も多いことがわかったそうです。政治不安と経済の先行き不透明感からストレスを感じる香港人が多く、特に家計を支える中年層でこの傾向が顕著だそうです。

シンガポールでは最初に書いた通り、経済は上向き、政治はつい先日、シンガポール建国の父リークワンユーの息子のリーシェロンに政権が渡されることが発表されたばかりで政治も明るい。香港とは随分状況が違うなという気がします。

一般的には香港の方が活気があり、シンガポールは綺麗だけどつまらない国というのが定評ですが、今後、この地位が逆転するということもありうるのでしょうか。

いずれにしても社会の空気というのはその国に居住する人間にとってはとても大切です。SARSの時に真っ暗な社会を見てしまったので実感を持っていえます。

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